
契約するポケットWiFiを探していると、「WiMAX」と「クラウドWiFi」の2種類あるけど何が違って、どっちを選べばいいのか分からないという人が非常に多いです。
このページでは、WiMAXとクラウドWiFiの違いを細かく知っていただき、WiMAXとクラウドWiFiのどちらがアナタに合うのかまで解説します。
ポケットWiFiは3種類ある
WiMAX | クラウドWiFi | キャリアLTE系 |
---|---|---|
・GMOとくとくBB ・BroadWiMAX ・UQ WiMAX ・BIGLOBE WiMAX ・So-netモバイルWiMAX2+ ・カシモWiMAX ・JP WiMAX 等々 |
・MugenWiFi ・どこよりもWiFi ・どんなときもWiFi ・Ex Wi-Fi CLOUD ・THE WiFi ・ZEUS WiFi ・限界突破WiFi 等々 |
・FUJI WiFi ・縛りなしWiFi ・NEXTmobile ・au ・SoftBank ・docomoWiFi 等々 |
ちなみに、どのポケットWiFiがおすすめなの?という質問がでてきそうですが、「アナタ次第で優れているポケットWiFiが違う」とプロなら誰もが答えます。
というのも、この3つのポケットWiFiの違いは3つあり、A-WiFiは、Eさんは満足に使えるけど、Jさんは全く使い物にならない。ということが確実に起きるからです。
- エリアの広さ(回線)
- データ通信量(プラン)
- スマホ割引の有無
それでは違いを詳しく説明します。
エリアの広さの違い
エリアの広さが違う理由は「利用する回線が違う」からです。
ポケットWiFi | 利用回線 |
---|---|
WiMAX | WiMAX2+回線 au4GLTE回線 |
クラウドWiFi | au/docomo/SoftBankの4GLTE回線 (全て使える) |
キャリアLTE系 | au/docomo/SoftBankの4GLTE回線 (いずれか一つのみ) |
WiMAXの利用回線の特徴
メインで利用する回線は「WiMAX2+回線」で、”一度に大容量データの送受信が得意だが、窓から20m以上離れたビルやマンション内、地下やトンネル内、山奥などに回り込むのが苦手”という特性をもった回線です。
ちなみにau4GLTEも利用できますが、毎月7GBまでしか利用できず、超過した場合はWiMAX2+回線も制限にかかってしまいます。
※端末で設定変更可能。デフォルトはWiMAX2+回線のみ
- 通信速度はポケットWiFiで最速
- 伝送遅延がものすごく少ない
- ビルやマンションで、壁から20mほど離れると電波が弱くなりがち
- 山奥・トンネル内・地下だと圏外になりがち
クラウドWiFiの利用回線の特徴
クラウドWiFi(SIM)は、「au/docomo/softbankのLTE回線」が利用でき、”スマホのように、どんなとこでも繋がるのは得意だが、スマホ利用者の通信速度を害さないようになってるので、利用者が増える時間帯は遅くなる”という特性をもった回線です。
- 3キャリアLTEが使えるから、エリアが一番広い
- 地下でもバリバリ繋がる
- 朝8:30頃/昼12:30頃/夜18~22:00頃は、通信速度が遅くなりがち
- いきなり速度制限にかかったように遅くなる事がある
- 伝送遅延が起きることがよくある
キャリアLTE系の利用回線の特徴
キャリアLTE系は、最も多いのが「SoftBankLTE回線」で、”SodftBankスマホのように、どんなとこでも繋がるのは得意だが、スマホ利用者の通信速度を害さないようになってるので、利用者が増える時間帯は遅くなる”という特性をもった回線です。
- スマホのようにエリアが広い
- 地下でもバリバリ繋がる
- 朝8:30頃/昼12:30頃/夜18~22:00頃は、通信速度が遅くなりがち
- いきなり速度制限にかかったように遅くなる事がある
- 伝送遅延が起きることがよくある
3つのポケットWiFiのエリアの違いをまとめると…
WiMAX | クラウドWiFi(SIM) | キャリアLTE系 | |
---|---|---|---|
通信速度 (通常時) |
◎ | ◯ | ◯ |
通信速度 (混雑時) |
◯ | △ | △ |
エリア (地下) |
△ | ◎ | ◎ |
エリア (ビルの奥) |
△ | ◯ | ◯ |
エリア (山奥) |
◯ | ◎ | ◎ |
エリア (トンネル) |
◯ | ◎ | ◎ |
エリア (都市部) |
◎ | ◎ | ◎ |
エリア (田舎) |
◯ | ◎ | ◎ |
エリア (ベッドタウン) |
◎ | ◎ | ◎ |
エリア (海岸部) |
◯ | ◎ | ◎ |
総合評価 | 速いけど… 使うエリアは選ぶ ※要エリア調査 |
どこでも使える でも遅くなりがち ※エリア調査不要 |
どこでも使える でも遅くなりがち ※エリア調査不要 |
WiMAXは、通信速度がめっちゃ速いし安定するけど、利用する場所によっては電波が弱いことがあります。
クラウドWiFiとキャリアLTE系は、エリアはめちゃくちゃ広いけど、通信速度が遅くなりがちです。
データ通信量の違い
WiMAX | クラウドWiFi | キャリアLTE系 | |
---|---|---|---|
データ容量 | ・無制限 ・3日10GB |
・20~200GB ・1日4~7GB |
・7~200GB |
制限後の通信速度 | 約1Mbps (youtube観れる) |
384Kbps (サイトはギリ開ける) |
192Kbps (サイトすら開けない) |
速度制限時に 難しいこと |
高画質動画の閲覧 | SNSの閲覧・更新 動画の閲覧 画像の多いWEBサイト |
SNSの閲覧・更新 動画の閲覧 WEBサイトの閲覧 |
速度制限 | 超過した翌日18時 ~ 翌々日の早朝2時まで |
1ヵ月制限 超過後即〜月末 1日制限 超過後即〜23:59分 (24時には解除) |
1ヵ月制限 超過後即〜月末 1日制限 超過後即〜23:59分 (24時には解除) |
WiMAXは1ヶ月のデータ容量制限はありませんが、代わりに3日10GBという制限が設けられています。ただ、速度制限はギリ使える速度かつ制限時間帯も1日24時間中の8時間までなので、3時〜17時までは使い放題です。
クラウドWiFiは、1ヶ月で使える容量が決まっているプランと、1日で使える容量が決まっているプランで使い勝手が大きく変わってきます。ただどちらも速度制限にかかると、かなり制限された利用しかできなくなります。
キャリアLTE系は、速度制限にかかるともう殆どの通信が難しくなります。なぜこのWiFiを契約してしまったのか!?みたいに思うかもしれません。
1日◯GBのプランは注意が必要
1日4GBや1日7GBのプランは、1ヶ月合計120GBや210GB使えるので、すごくデータ容量が多いと感じがちですが、1週間のうち利用する日が偏る人は速度制限のオンパレードになってしまいます。
大量のデータ容量が必要なら「WiMAX」を選ぶのが基本
前は無制限のポケットWiFiがありましたが、現在はデータ容量無制限のポケットWiFiはありません。全ての会社で何かしらの制限があります。
先程も少しだけ説明しましたが、WiMAXだけは無制限に近いです。
3日10GBがあるから、たくさん使えない!というわけではありません。
結論からいうと200GB~300GBでも利用可能です。
上記資料の通り、直近3日間で10GB超過している日の翌日18時~2時(8時間)だけ、通信速度が約1Mbpsに低下されるというものです。
もし1日目に100GB使うと、2日目~4日目は3日制限に掛かりますが、5日目には速度制限が解除されて再度100GBを快適に使うことが可能になるということです。
速度制限状態でも「youtubeの標準画質がギリ視聴できる速度」です。
他社の速度制限は128Kbpsで、WEBサイトの閲覧すら難しいので非常に緩い制限といえます。
ちなみに、利用時間帯が03:00~17:00メインの方は、速度制限を一切気にする必要がないです。
ただ、利用時間帯が18:00~02:00時がメインの場合、常に速度制限に掛かった状態になる可能性はあります。
ただそういう人って、速度制限以外の時間帯もたくさん使っているから超えるのでは?という疑問は残りますね。
どちらにしても、毎日3日10GB制限に掛かる人が、クラウドWiFiの100GBを使うと、月の後半になる前に100GBを使い切ってしまって、残りの日数を128Kbpsで過ごさなくてはいけない人とも言えます。
ある意味、WiMAXにしておくことで万が一でも約1Mbpsで使えるので、1ヶ月制限のあるクラウドWiFiより不便しないということは間違いありません。
こういった理由で、無制限に使い放題のポケットWiFiがほしい人は、WiMAXを選ぶのがおすすめです。
そもそもデータ容量はどのぐらい必要?
利用するデータ容量は、人によって1日10GBぐらい使う人もいれば、1GBも使わない人がいるぐらい千差万別で、平均で選ぶことができません。
データ通信制限の目安
利用データ容量の目安 | ||||
---|---|---|---|---|
サービス | 1時間利用 | 10GB | 100GB | |
NETFLIX | 低画質 | 300MB | 33時間 | 333時間 |
中画質 |
700MB | 14.3時間 | 143時間 | |
高画質 | 3GB | 3.3時間 | 33時間 | |
Youtube | 低画質 (144p) |
120MB | 83.3時間 | 833時間 |
中画質 (480p) |
540MB | 18.5時間 | 185時間 | |
高画質 (720p) |
720MB | 13.8時間 | 138時間 | |
高画質 (1080p) |
2GB | 5時間 | 50時間 | |
Instagram |
400MB | 20時間 | 200時間 | |
ZOOM |
600MB | 16.6時間 | 166時間 | |
GoogleMAP | 0.6MB/1回 | 1.5万回 | 15万回 | |
LINE |
メッセージ | 0.3MB/1回 | 3万回 | 30万回 |
通話 | 25MB | 400時間 | 4,000時間 | |
ビデオ通話 | 307MB | 32.5時間 | 325時間 |
※動画は、スマホ・タブレット・ノートPCの利用メインなら中画質で問題ありません。TV等の大動画を見る場合は、中画質~高画質でないと画質が荒いです。
自分が使っているデータ容量の確認方法
WiFiに繋ぎたい端末によって計測方法は異なります。
iPhone・iPad
「設定」→「スクリーンタイム」→「すべてのアクティビティを確認する」
スクリーンタイムで分かるアプリの利用時間から計算することができますが、正確な通信量がわかるわけではありません。
Android
「設定」→「データ使用量」→「Wi-Fi」
WiFi経由で利用したデータ通信量がわかります。ただOSバージョンや機種によって計測期間が違ったりします。
Windows PC
「すべての設定」→「ネットワークとインターネット」→「データ使用状況」
これで30日間のデータ通信量の確認が可能です。ただし正確な数字でない場合があります。
Mac PC
「Launchpad」→「その他」→「アクティビティモニタ」
PCを立ち上げてからのデータ通信量(受信・送信別)が見れます。
ただ1週間や1ヶ月等の総量は見れず、1日の使用量の確認となります。
他の計測方法
スマホやタブレットは、アプリで計測することが可能です。
「アプリ検索」→「データ通信量」
PCは、「NetWorx」というソフトを利用すれば計測できます。
ただ、無料で利用できるのは15日間のトライアル期間のみなので、その時にある程度計測してしまいましょう。
TVで利用しているデータ通信量の計測方法
TVに計測機能はなく、回線やプロバイダ等の会員ページ等から確認できる事が多いです。
ただ、auひかりだとプロバイダの管理画面しかなく、回線提供元のKDDIの管理画面はないので、計測できません。
データ通信量からマッチするポケットWiFiを選ぼう
簡単に、いくつかのパターンに分けて、マッチしやすいポケットWiFiが分かるようにしました。
WiMAX | クラウドWiFi | キャリアLTE系 | |
週末だけ集中的に動画をみる (週末集中型) |
◎ | × | × |
動画は夜しかみない (夜型) |
× | × | × |
動画は昼しかみない (端末:TVメイン) |
◎ | × | × |
毎日時間問わず動画をよく観る (常に全力) |
× | × | × |
動画は1日1時間未満 (控えめ) |
◎ | ◎ | ◎ |
基本仕事で使う (ビジネス) |
◯ | ◎ | ◎ |
参考にしてみてください。
スマホ割引の有無
WiMAX | クラウドWiFi | キャリア系WiFi | |
---|---|---|---|
au | auスマートバリューmine 最大1,000円割引/1台 |
なし | なし |
docomo | なし | なし | なし |
softbank | なし | なし | なし |
格安スマホ | UQモバイルギガMAX月割 最大500円割引 /1台 |
なし | なし |
ポケットWiFiには、グループ会社のスマホが割引になるキャンペーンがあり、今はWiMAXだけ「auスマホ」か「UQモバイルスマホ」の割引を受けることができます。
ちなみに、キャリアLTE系ポケットWiFiのsoftbankとdocomoも過去にはありましたが、今はスマホプランの充実により無くなったようです。
さて、スマホ割引キャンペーンをうまく活用できれば、通信費全体が他のポケットWiFiより安くなります。
そうなると、auスマホ利用者とUQモバイルスマホ利用者は、WiMAXをメインにおいて、エリア状況等も参考にどれにするのか決めると安く利用できる可能性が高いというわけです。
まとめ
WiMAXとクラウドWiFiをメインに、3つの違いをご説明しました。
- エリアの広さ(回線)
WiMAXは速いけど、地下や室内の奥側で弱い。クラウドWiFiはエリアが超広いけど、速度が遅くなることが多い。 - データ通信量(プラン)
利用スタイルによってWiMAXかクラウドWiFiに分かれます。実質無制限なのはWiMAXですが、夜だけ通信量が多い人は向いていないこと、また1日◯GB制限は利用スタイルによって注意が必要なこと。 - スマホ割引の有無
スマホ割引はWiMAXしかなく、auスマホとUQモバイルが対象である。だからこの2社のスマホ利用者はWiMAXメインで考えると通信費が下げられる可能性が高いこと。
ポケットWiFiの選ぶ際に重要なのは、「住んでいるエリアがサービス提供範囲か」がまず第一。そして第二に「利用スタイルに見合ったデータ通信量が確保できているか」の2点が重要です。
また、WiMAXもクラウドWiFiも色んな会社があり、どの会社を選ぶかで安さが変わります。ぜひしっかりと比較をして、アナタにとってコスパが高いポケットWiFiを選んでくださいね!