置くだけWiFiは「工事がなくて楽」「高速通信ができる」「月額が安い」「WiFi設定が簡単」このように思っていませんか?
実際は、「工事はないけど、持ち運べないし、通信速度も中途半端で、月額やWiFi設定は他のWiFiと同じ。」です。
置くだけWiFiの契約を失敗したくない方は、ぜひこの先も目を通してください。
きっとお役に立てると思います。
置くだけWiFiってどれのこと?
置くだけWiFiは2種類しかありません。
WiMAX・au (ホームルーター) |
SoftBank (SoftBank Air) |
|
回線 | WiMAX2+ (au4GLTE※1) |
AXGP (SoftBankLTE※2) |
最大通信速度 | 最大708Mbps | 最大962Mbps |
実際の平均速度 | 20~30Mbps | 1~30Mbps |
夜の平均速度 | 約10~20Mbps | 1~10Mbps |
昼の平均速度 | 20~30Mbps | 25~35Mbps |
エリアの広さ | ◎ | ◯ |
通信制限 (1ヶ月) |
無制限 | 無制限? (100~200GBでかかった例あり) |
通信制限 (3日間) |
3日10GB | なし |
スマホ割引 | au UQmobile |
SoftBank |
契約年数 | 1~3年 ※プロバイダ次第 |
2年 ※端末36分割で実質4年? |
月額イメージ | 3,000円〜4,000円 | 3,000円〜4,000円 |
一般的な選び方は、通信制限がゆるい置くだけWiFiを選びたい人はWiMAXを選ばれる傾向にあります。
SoftBankAirに関しては、スマホがSoftBankで、そんなに家にいないけどWiFiがある方が嬉しいといった方が選ばれる傾向にあります。
auとdocomoの置くだけWiFiについて
auも置くだけWiFiを『auスマートポート』という名称で販売していますが、中身はWiMAXと同じで料金が高く、キャンペーンもないので、無いと考えていただいて良いかと思います。
また、docomoの置くだけWiFiはも、『ドコモ置くダケWi-Fi』という名称でサービス提供していますが、これは法人向けサービスで、飲食店などにWiFiスポットを設置するサービスです。
auとdocomoの置くだけWiFiを知ったとしても、契約することは殆どないので、除外しています。
置くだけWiFiの大きなデメリットは3つある
置くだけWiFiのデメリットは、安定したインターネット利用を想定している人にとって、大きく不満を感じるものばかりで、下記3つがそれにあたります。
- 速度が遅く不安定なことがある
- 通信制限がある
- 持ち運びができない
速度が遅く不安定なことがある
置くだけWiFiは、モバイル用回線を使っているので「エリアや時間帯によって遅くなったり、不安定になったりする」場合があります。
モバイル回線で最も安定しているのが、スマホに利用されているLTE回線で、1台のスマホで複数のLTE回線に対応させているので、Aの電波が弱いからBの電波を受信するといった風に、安定した通信ができるようになっています。
置くだけWiFiは、LTE回線を利用していても、安定性はスマホより落ちます。なぜなら、スマホよりも利用できる回線が限られるからです。
「速度が早いけど遠くまで飛ばないLTE回線(高周波電波)」「速度が普通だけど遠くまで飛ぶLTE回線(低周波電波)」など、様々な電波を受けて、安定させています。
実際、auだと700MHz~3.5GHzまでの幅広い回線を7種類持っています。
また、光ファイバーに繋がっている光回線と比べて、置くだけWiFiは電波なので安定性がどうしても劣るため、通信速度(Mbps)や反応速度(Ping)が遅くなります。
更にエリアによっては、圏外の場所もあったり、電波は入っているけど、途切れたりしやすい場所もあります。
しかし、回線の特性によるデメリットを知らずに契約するのは不満を招く原因なので、お伝えさせていただきました。
こんな人は要注意
- マンションの高層階に住む人
- 田舎に住む人
- スマホでも電波が弱い場所に住む人
- 高い建物に囲まれた地域に住む人
このような場所に住む人は、利用したい場所のエリア調査を必ず行いましょう。
→SoftBankAirのエリア調査はこちら
→WiMAXホームルーターのエリア調査はこちら
通信速度を求める人は置くだけWiFiより光回線を
置くだけWiFiだと、遅いエリアだと10Mbpsも出ない可能性があり、通信速度が足りないと感じる人もきっといると思います。
もしその可能性がありそうだと感じる方は、光回線にするのを強くおすすめします。
通信制限がある
置くだけWiFiには、インターネット最大の天敵となる通信制限があります。
通信制限にかかってしまうと、速度制限にかかってしまい、下記速度に低下してしまいます。
WiMAX | SoftBankAir | |
制限時速度 | 約1Mbps | 128Kbps |
制限条件 | 直近3日10GBを超えた日の 翌日夕方18時〜翌々日の早朝2時 |
超えた日から月末まで |
WiMAXは、速度制限にかかってもyoutubeがギリギリ閲覧できる程度の通信速度です。
ただSoftBankAirは、無制限とうたっていますが、100GB〜200GBで速度制限にかかった人もいるため、いつ速度制限にかかるかわかりません。
ちなみに、SoftBankAirを利用した経験上、速度制限にかかっていないのに、夜は1Mbps以下と非常に遅い日が続いたことがありました。
速度制限が気になる方は、工事が必要ですが光回線(固定回線)にされることを強く推奨します。
ただ、WiMAXは3日10GB制限だけ気にしていれば、一ヶ月の制限を気にする必要がないので、無制限に近い形で利用できます。
持ち運びできない
置くだけWiFiは、外に持ち出してネット接続してはいけません。
原則として、契約住所での利用を前提としており、契約住所以外で利用する場合は申請が必要です。
あまり家にいないという方は、そもそも置くだけWiFiの利用は向いていません。電波のある場所であればどこにでも持ち込めるポケットWiFiを推奨します。
置くだけWiFiのメリットは6つある
置くだけWiFiのデメリットは、人によって致命的なものですが、それでもメリットはあります。
- ポケットWiFiより通信が安定している
- 工事がない
- すぐネットが使える
- 光回線よりWiFi設定が簡単
- 光回線よりも月額が安い
- 引っ越しのときが楽チン
ポケットWiFiより通信が安定している
置くだけWiFiのほうがポケットWiFiより、端末側に内蔵されているアンテナの受信感度が高いので、より安定した通信を行う事が可能です。
ただ、もともと電波の弱い場所だと、そもそも使えない場合があるので、ポケットWiFiより多少強いぐらいで考えてください。
工事がない
置くだけWiFiは、工事をする必要がありません。
光回線は、家の中に回線を通すための工事(マンションは終端装置から部屋に通信できるようにする切り替え工事)を行う必要があります。
工事がない分、モバイル回線を利用することになるので、速度が光回線より遅かったり、不安定になる場合があるデメリットも忘れてはいけません。
すぐネットが使える
置くだけWiFiは、契約が完了して家に端末を持ってきた時点で利用できます。
(これはポケットWiFiも同じです。)
光回線だと、工事を行うまで2週間〜1ヶ月ほど待つ必要があり、工事が終わるまでネットが使えません。
光回線よりWiFi設定が簡単
WiFiの設定は、基本的にSSIDを探して、決められたパスワードを入力するだけなので、特に難しいものではありません。
しかし、光回線の場合はONUという端末に、別で購入した無線LANルーターをLANケーブルで繋ぎ、無線LANルーターの裏に記載のSSIDの下のパスワードを入力するだけです。
また、光回線より端末と配線が少ないので、WiFi周りがスッキリするというメリットもあります。
光回線よりも月額が安い
光回線は、戸建てとマンションで月額が違いますが、マンションで3,800円〜4,000円、戸建てで4,200円〜5,000円ほどの月額がかかります。
置くだけWiFiは、キャッシュバック等も踏まえて考えると、実質月額3000円ほどなので、光回線よりも多少安いです。
また、WiMAXはauスマホの通信料から1,000円割引、SoftBankAirはSoftBankスマホの通信量から1,000円割引があるので、キャリアを合わせるとさらにお得です。
引っ越しのときが楽チン
置くだけWiFiは、引越しした場合でも住所変更をするだけで利用できます。
光回線だと、引っ越し手続きを取った後、引っ越し先に工事ができるか調査して、問題なければ引越し後に工事をしてようやく使えるようになります。
ただ置くだけWiFiは、引越しそのものは楽ちんですが、引越し先の電波状況はコールセンターに確認を取るのを推奨します。
まとめ
置くだけWiFiは大きなリットが3つもありますが、使う人次第でものすごく良いWiFiといえます。
だからこそ、こういったデメリットがあることを知った上で、契約して良いネットライフにしてくださいね。