ポケット型WiFiを契約・レンタルを考えていて、どのデータ容量を選べばいいのか分からないとお悩みではありませんか?
データ容量が足りないと速度制限で困ることも多く、逆に多すぎても無駄な費用を払うだけになってしまいます。
自分が選ぶべきデータ容量プランはどれなのかを知るための方法から容量プランの選び方まで、プロが徹底的に詳しくご紹介します。
瀬戸根 弘宜
ネット回線アドバイザー
神戸新聞社が認めるネット回線アドバイザーであり株式会社LIFEFiTの代表取締役。利用ユーザーのことを第一に考えた、本来あるべきインターネット回線の選び方を提唱。Yahoo知恵袋専門家でもある。
>監修者プロフィール(マイベストプロ)
自分が使っているデータ通信量の確認方法
まずは、具体的なデータ容量の確認方法からお伝えします。
自分が実際利用しているデータ通信量を計算する方法は、PCとスマホで異なりますが、主に下記3つです。
- iPhoneはスクリーンタイムで確認
- Androidはダッシュボードで確認
- PCはManic Timeで確認
これらの方法で、利用しているアプリケーションの総利用時間から利用されているデータ容量を、目安を参照しながら1ヶ月どのぐらいの通信量になっているか算出します。
それぞれの確認方法は以下の通りとなります。
iPhoneはスクリーンタイムで確認する
スクリーンタイムでは、1日・週のアプリの利用状況を確認できます。
ちなみに、Apple製品で固めている方、同一のAppleIDでログインしている製品全てのデバイス(MAC・iPad等)の利用状況をiPhoneだけで確認できます。
1週間に合わせて合計を算出したほうが計算は楽ですね。
- 「設定」を開く
- 最上部でスクリーンタイムと入力して検索
- スクリーンタイムを開く
- 「すべてのアクティビティーを確認する」をタップ
- 日・週を「週」にする
- 下へスクロールして「表示を増やす」をタップ
操作自体はこれだけです。後はカンタンに計算しましょう。
計算が大変なら少し多めにざくっとした時間で計算するのをおすすめします。
Androidスマホはダッシュボードで確認する
ダッシュボードでは、アンドロイドで利用しているアプリの総利用時間がわかります。
スマホごとに入っているアンドロイドの中身が少しずつ違うので、違う部分もあるかもしれませんが、一応この方法で試してみてください。
- 「設定」を開く
- 「アプリと通知」をタップ
- 「利用時間」をタップ
下記の様な画面がでればOK。
1日ごとに計算する必要があるので、土日も合わせた7日間のデータを少し多めに計算しましょう。
PCはManicTimeを入れて確認する
ManicTimeはPCで利用しているアプリケーションの利用時間がわかります。
ManicTimeは事細かくモニタリングしてくれますが、ザクッとしたものがわかればいいので、右下のまとめたデータを参考にしましょう。
- 「ManicTime」をダウンロード&インストール
- ManicTimeを起動する
- ライセンスキータイプ「スタンダード(無料)」を選択する
- 「警告:以下の機能は無効になります。」と表示されるので「はい」→「OK」を選択
- ソフトを終了させずにPCをいつもどおり使う
操作はこれだけです。
ダウンロードしたばかりの頃は、データ収集されていないので、利用時間が全く表示されません。1~2日ほどしっかり利用すると、アプリケーション等の利用時間がわかります。
Manic Timeは駐屯ソフトとして起動しながらデータ収集してくれるので、しばらく重たく感じるかもしれませんがそのまま使ってくださいね。
サービス別に使うデータ容量の目安
動画や音楽、WEBサイトの閲覧、その他アプリケーションのデータ通信量は以下の通りです。
利用サービスごとにざくっと計算してみてください。
サービス | 月100GB目安 | データ使用量 |
---|---|---|
Youtube (自動選択=480~720p) | 1ヶ月あたり 約182時間 222時間〜142時間 (自動選択設定時) 1日あたり 約6時間 7.4時間〜4.7時間 (自動選択設定時) | 360p:約200MB/1h 480p:約450MB/1h 720p:約700MB/1h 1080p:約1.3GB/1h |
hulu (中画質(推奨モード)) | 1ヶ月あたり 約170時間 1日あたり 約5時間 | 約590MB/1h |
NETFLIX (スタンダード:高画質(HD)) | 1ヶ月あたり 約83時間 1日あたり 約2時間 | 約1.2GB/1h (動画により変わる) |
Amazon Prime Video (スタンダード:高画質(HD)) | 1ヶ月あたり 約142時間 1日あたり 約4時間 | 約700MB/1h (動画により変わる) |
Amazon Music (自動音質) | 1ヶ月あたり 約1500時間 1日あたり 約50時間 | 約66MB/1h (高音質は258MB/1h) |
radiko(ラジコ) (自動音質) | 1ヶ月あたり 約3000時間 1日あたり 約100時間 | 約40MB/1h |
Youtube Music (自動音質) | 1ヶ月あたり 757時間 1日あたり 約25時間 | 約132MB/1h ※1曲5分高音質の場合 |
ネット閲覧 (Yahoo!トップページ) | 1ヶ月あたり 6,250時間 1日あたり 約208時間 | 約16MB/1h ※40ページ閲覧想定 |
画像のDL・UP (スマホ・デジカメ標準) | 1ヶ月あたり 2万枚 1日あたり 約666枚 | 約3~5MB/1枚 |
パワポ資料のDL・UP (10ページ+画像10枚構成) | 1ヶ月あたり 3,300資料 1日あたり 約110資料 | 30.15MB/1資料 |
メール (300文字程度のテキストのみ) | 1ヶ月あたり 約2千万通 1日あたり 約66万通 | 5KB/1通 |
GoogleMAP | 1ヶ月あたり 約6,666時間 1日あたり 約222時間 | 15MB/1h |
LINE(メッセージ) | 1ヶ月あたり 約2万通 1日あたり 約666通 | 30MB/100通 |
LINE(通話) | 1ヶ月あたり 約4,000時間 1日あたり 約133時間 | 約25MB/1h |
LINE(ビデオ通話) | 1ヶ月あたり 約333時間 1日あたり 約11時間 | 約300MB/1h |
1ヶ月あたり 約250時間 1日あたり 約8.3時間 | 400MB/1h | |
ZOOM | 1ヶ月あたり 166時間分 1日あたり 約5.5時間 | 600MB/1h |
利用するデバイス(PCやスマホ等の端末)ごとに、動画で利用するデータ量に違いは多少でますが、主に上記の通りです。
■デバイスごとに使うでデータ通信量の違い例
Youtubeだとスマホの標準480pは、PCやTVは720pが標準です。TVのほうが約1.5倍多いです。
利用しているデータ通信量を計算するコツ
最もカンタンな計算方法は「1週間の利用データ通信量×4.4倍する」ことです。
1週間分の算出するのが大変な方は、まず平日・休日の1日ずつ算出して、「休日分×10日+平日分×21日」で算出しましょう。
細かく計算していくのって面倒ですが、速度制限で困らないためにがんばって計算してしまいましょう!
1ヶ月分のデータ通信量+15GBするのが安心
最近、PCやスマホ等のOS・アプリなどのアップデートに利用するデータ通信量がかなり増えてきているので、余裕をもたせておくことが重要です。
PCやスマホなどのあらゆるデバイスは、定期的にOSの大型アップデートがあり、そういったアップデートのときは必ずといっていいほど10GB以上通信に使います。
またアプリケーションのアップデートも週1回は何かしら行っていると思います。そこで1回300MBほど利用していたりもするので、実際に知らず知らずのうちに利用しているデータ通信量も結構あるわけです。
単純計算したデータ通信量だけじゃ足りない可能性があるので、少しだけ追加しよう!ということです。
ポケット型WiFiのデータ容量プランの選び方
ポケット型WiFiのデータ容量プランは、自分が使うデータ使用量より少し余裕をみたプランにするのが理想です。
自分のデータ使用量を確認する方法は、「自分が使っているデータ通信量の確認方法」でお伝えしたとおりなので、確認がまだならそちらをご覧ください。
- 自分が使っているデータ容量を確認する
- 利用データ容量に+15GBする(OS等のアップデート分)
- 少し余裕を持った容量プランのポケット型WiFiを選ぶ
基本これだけです。
月50~70GB使うのであれば、100GBプランにするのが望ましく、150GB以上利用しているのであれば、月200GBプランを選ぶのが望ましいです。
注意!月200GB以上使う人へ
過去、無制限プランで販売していたクラウドSIMは、通信障害などの問題があり2020年5月に無制限プランが廃止されました。
現在最もデータ通信量の多いプランはWiMAX+5Gの150GB~やクラウドSIMの200GBとなっており、月200GB以上利用に耐えられるポケット型WiFiはありません。
無制限で販売しているドコモのポケット型WiFiも、非公開の3日制限を設けているため、実質的にWiMAX+5G程度であることが予想されます。
月50GB~月200GBなどバラバラな場合はどうすればいい?
毎月利用するデータ容量がバラバラな人は、200GBプランを選ぶのではなく、WiMAX+5GかChat WiFiをおすすめします。
どちらを選ぶかは、利用する期間に応じて考えてもらうのが理想です。
- 1年以上利用するならWiMAX+5G
- 1年未満ならChat WiFi
例えばこのように選んでいただくことで、最も活用できます。
1年以上するならWiMAX+5Gが良い理由
カンタンに言えばものすごく快適に利用できるからです。
快適に使える理由は、最近の大容量通信のできるポケット型WiFiの中で、WiMAX+5Gが最も通信速度が速く、日常はそこまでデータ通信量がなかったとしても、急に大容量データ通信を行っても3日制限だけで済むからです。
データ制限 | 3日制限 | |
---|---|---|
WiMAX+5G (新プラン) | 無制限 (実質150GB〜) | 15GB |
WiMAX2+ (従来プラン) ※2022年に回線速度が下がる | 無制限 (実質90GB~) | 10GB |
※1MbpsはYoutube480pで再生可能です。
また同じWiMAXでも5Gと4Gでは全然速度が違います。
実際に全く同じ場所で同じ時間帯に計測した結果を見比べてみてください。
もちろん、クラウドSIMの大容量プラン(1日7GBや200GB)も悪いわけではありませんが、ゼウスWiFiやどこよりもWiFiをはじめ、あらゆるクラウドSIMで起きている低速化減少が最近起きています。
クラウドSIM自体はマルチキャリアといいつつ、メイン利用する回線がSoftBankLTEであり、再販SIMに対しての制限を強めてきていることから速度が徐々に遅くなってきているようです。またドコモもキャリア以外はメイン回線を使えないので、そもそもドコモにつながると遅いという減少が起きています。
結果的に、たくさんデータ通信を行う時に安定した利用が出来ない可能性があるのでおすすめしづらいというのが現状ではあります。
1年未満ならChat WiFiが良い理由
Chat WiFiの良さは、200GB縛りなしかつ初期費用を抑えて利用できることです。
WiMAXの場合は、端末代がかかるか3年縛りになるかのどちらかで、結局長期間利用しないとコスパが悪いですが、Chat WiFiは大容量プランのポケット型WiFiの中で短期間でもコスパを出しやすいです。
ただWiMAX+5Gより通信速度が劣るという点がネガティブなポイントとなります。
Chat WiFiの200GBプランは、仕入先をかなり厳選しているおかげで、まだ低速化減少は起きていないようです。
ただ、今後ユーザーが増えてきた時に100%大丈夫!とは言いづらいのが現状なので、短期間での利用であれば充分問題ないということです。
100GBプランで我慢も検討しよう
たくさんデータ通信をする頻度にもよりますが、ある程度は我慢して使う量を減らすことで、毎月の通信費を1,000円ほど削ることはできます。
1年間で1万円ほどの削減にしかなりませんが、長い間利用する場合はこの金額差が徐々に効いてくるのは間違いないと思います。
100GBのポケット型WiFiであれば、間違いなくクラウドSIMが選択肢になると思うので、次の比較をご覧いただくのをおすすめいたします。
月50GB程度ならMONSTER MOBILEかFUJI WiFiがいい
あらゆる比較を行ってきた結果、間違い無く言えるのは、低容量プランはクラウドSIMとSoftBankSIMの2択しかないということです。
カンタンに2つの違いをお伝えします。
クラウドSIM (MONSTER MOBILE) | SoftBankSIM (FUJI WiFi) | |
---|---|---|
データ容量 | 50GB | 50GB |
月額 | 2,530円 ※縛りなしは3,190円 | 2,990円 ※縛りなしは3,979円 |
契約期間 | 1年間 | 1年間 |
回線 | マルチキャリアLTE (3キャリアLTE) | マルチキャリアLTE (3キャリアLTE) |
速度 | 普通 (平均13Mbps) | 速い (平均23Mbps) |
大きく違うのは使える回線と実際の通信速度です。
クラウドSIM(MONSTER MOBILE)はマルチキャリアLTE対応で、SoftBank以外にauやドコモのLTE回線も利用できますが、通信速度は少し遅めで、口コミ的にも混雑時間帯は遅いとよく言われています。
SoftBankSIM(FUJI WiFi)は、通信速度が速い代わりにクラウドSIMより少しだけ高めです。
快適に利用するにはどちらを選ぶべきか?という視点選んでいただければ問題ないかと思います。
ただ個人的なおすすめは500円だけ高いけど、快適な通信速度の「FUJI WiFi」です。
MONSTER MOBILEも悪いというわけではありませんが、やっぱり18時以降の通信速度が遅くなりやすく、速度制限に掛かっているわけでもないのに、1Mbps以下になることもあります。
結局それなら少々高くても快適に利用出来るポケット型WiFiを選ぶべきだと思います。
実はChat WiFiも50GBプランを扱っており、月額料金が2,600円ほどですが、MONSTER MOBILEと速度は同等なので、FUJI WiFiの方が総合的におすすめです。
まとめ
コスパの良いポケット型WiFiを選ぶために、実際に利用するデータ通信量を知ることは重要です。
ただ調べるのがちょっと面倒なので間違った計算をしてしまう可能性もあります。
そんな不安がある方はお気軽にご相談してください。