オフィス・事務所で利用するWiFiルーターは業務用(法人向け)のものがあるのはご存知でしょうか?
WiFiルータには「家庭用」と「法人用(業務用)」の2種類があり、どちらでもWiFiを使うことができますが、業務用WiFiルーターにするのが好ましい理由があります。
その理由は、「同時接続台数の多さ」「セキュリティ性能」「通信速度の安定」など色々あります。
本記事では、オフィス(事務所)向けのWiFiルーターの選び方をベースに、家庭用と法人用の違いについてカンタンに解説した上で、事務所向けのおすすめWiFiルーターをご紹介していきます。
オフィス(事務所)に最適なWiFiルーターの選び方
オフィスに最適なWiFiルーターを選ぶためには、以下の6つのポイントを意識して選ぶようにしましょう。
- 家庭用WiFiルーターは極力選ばない
- 同時接続台数は3倍ほど余裕をもたせておく
- 社内ネットワークを外部から覗けなくできるものを選ぶ
- SSIDのステルス機能があるものを選ぶ
- ゲストWiFi機能があるものを選ぶ
- 通信速度の速いWi-Fi規格11ac・11ax対応を選ぶ
- ビッグオフィスや間仕切りが多い事務所はメッシュ型を選ぶ
それぞれの項目について、わかりやすく解説していきます。
家庭用WiFiルーターは極力選ばない
事務所に設置するWiFiルーターを選ぶ場合、家庭用の機種を選ばないほうが良いです。
その理由として、以下の4点が挙げられます。
- 10台以上同時に使うと速度が落ちる(CPU性能が低い)
- 同時接続台数が少ない(家庭用は平均10台まで)
- 情報漏えい対策がしづらい(外部認証サーバとの連携)
- 遠くまで電波が飛ばない(アンテナが少ない・性能が低い)
ここから4つの理由について補足説明をしていきます。
10台以上同時に使うと速度が落ちる(CPU性能が低い)
家庭用WiFiは同時接続台数が10台前後であるケースが多く、それ以上の台数を接続しようとすると、WiFiルーター側の処理速度が追いつかず速度低下してしまいます。
その理由は、家庭用のWiFiルーターに搭載されているチップセットやCPU等の性能が低く、同時にネットワーク接続指示をする量も少なめを想定されているからです。
オフィスでWiFiルーターを活用する場合、パソコンやタブレット、スマホ等などを含めて10台以上同時接続するケースも少なくないですし、ゲストにWiFiを解放すればその分同時接続台数が増えてしまいます。
結果的に、WiFiルーター側の処理が追いつかなくなり、場合によってはWiFiルーターが再起動したり、急な速度低下により業務に支障を来してしまう可能性がでるわけです。
だからこそ、多めの同時接続台数(50~100台以上も)を想定している高スペックCPUを搭載した法人用WiFiルーターがおすすめなのです。
WiFiルーターを増設することで同時接続台数の問題はクリアできますが、その一方で回線そのものの増設や端末の追加購入で費用がかさんでしまうというデメリットも出てきます。
同時接続台数が少ない(家庭用は平均15台まで)
家庭用WiFiと法人用WiFiとでは同時接続台数に違いがあり、特に安い無線LANルーターの同時接続台数は少ないです。
- 家庭用WiFi:~36台(推奨は15台程度)
- 法人用WiFi:50台~(推奨はスペック次第)
家庭用WiFiルーターは、一般的に安定した利用ができるのは10台程度までで、その分、性能と価格が抑えめに設定されています。
一方の法人用WiFiルーターの同時接続台数は50~100台などもあり、更に同時利用数に応じて増設もできます。
従業員が増えればWiFiに接続する通信機器の台数も増えていくので、家庭用WiFiでは十分な速度が出ない可能性があります。
従業員1人につき2~3台と計算するのが安心です。
情報漏えい対策がしづらい(外部認証サーバとの連携)
「同時接続台数だけが問題なら格安のWiFiルーターを複数台買えばよいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、オフィス・法人向けWiFiルーターはそれ以外にセキュリティ性能にも優れています。
たとえば、事務所に設置したWiFiルーターを外部認証サーバーと連携させることで、アクセスを許可されたユーザーだけがインターネットを使えるようになります。
また、使ってほしくないWebサービスやSNSを登録しておくことで、社内ネットワークからは接続できないような設定をすることも可能です。
このような施策を施すことで、外部からの不正アクセスや社員による私的利用、社内データの情報漏えいを防げるようになります。
家庭用WiFiでは上記のようなセキュリティ機能が付いていないことが多いので、機密情報を取り扱う機会の多いオフィスでの運用には適していません。
家庭用WiFiルーターは、マルウェア感染・スパイウェア感染等のリスクが法人用WiFiルーターと比べて高いです。
家庭用WiFiルーターは遠くまで電波が飛ばない(アンテナが少ない性能が低い)
WiFiに接続していると、特定の部屋だけ電波が弱くて接続が不安定になるといったケースに遭遇したことはないでしょうか。
これは、WiFiルーターから出力された電波には「障害物にぶつかると減衰しながら反射する」という性質があるためです。
そのため、WiFiルーターと接続機器の間で壁や人といった障害物があると弱くなった電波しか届かなくなってしまい、WiFiルーターから遠い部屋だと接続が不安定になるといった問題が発生します。
この距離はWiFiルーターのスペック次第です。
また、家庭用WiFiルーターは電波の送受信に使うアンテナが4〜8本程度であることが多く、そもそもの性能が良くない場合も多々あります。
法人オフィス(事務所)で使う場面を想定すると、オフィス内で社員が移動して、仕切りの奥にある部屋で利用する可能性もありますよね。結果的に、家庭用WiFiでは十分な電波を飛ばすことができないかもしれません。
基本的に家庭用WiFiルーターは10メートル以内が安定して使える範囲です。壁や柱などがあると3~5メートル縮まります。
法人向け業務用WiFiルーターはかなり遠くまで電波が飛ぶ
法人用WiFiルーターは、広いオフィスで利用することを想定しているので、電波を遠くまで飛ばせるパワー、少ない電波でもできる限り多くキャッチしようとする受信感度に優れたアンテナを搭載しています。
そのため、壁や人といった障害物が多い事務所内でも快適な速度でインターネットを活用することができます。
同時接続台数に余裕をもたせておく
法人用WiFiを選ぶ際には、同時接続台数に余裕をもたせておくようにしましょう。
上述の通り、家庭用WiFiよりも同時接続台数が多い傾向にある法人用WiFiですが、接続台数は少ないほうが安定したインターネット接続が可能です。
同時接続台数ギリギリまでの通信機器を接続してしまうと、回線速度はでているのに通信自体が遅く感じたり、WiFiルーターを何度も再起動しないと快適に利用できない状態になりやすいです。
社員数や接続機器の台数を踏まえて、同時接続台数に余裕のある機種を選ぶようにしてください。
スペック上の同時接続台数はあくまで上限です。安定した利用だと3分の2を上限で考えるのが理想です。
社内ネットワークを外部から覗けなくできるものを選ぶ
法人用WiFiには、社内ネットワークを外部から覗けなくなるような機能が付いている機種もあります。
オフィスで運用する場合、社内の機密データを取り扱う機会も多いので、外部から自由にネットワークへ接続できてしまうと情報漏えいのリスクが高くなってしまいます。
情報漏えいが起こると、損害賠償が発生したり法人の社会的信用が失墜する原因となったり、様々な問題が起こりえます。
そうしたトラブルを避けるためにも、オフィスに設置するWiFiルーターは必ず外部からのアクセスを制限できる機能が付いている機種を選びましょう。
ルーターの入り方を知っている方であれば、SSIDが違ったとしても、別のネットワークに接続している端末情報を見たりすることが可能です。だからこそ、こういった情報を覗けなくしておく必要があります。
SSIDのステルス機能があるものを選ぶ
WiFiに接続する際のアクセスポイントのことをSSID(Service Set Identifier)と呼びます。(WiFi設定で選択するやつですね!)
法人向けの業務用WiFiルーターには、SSIDを隠すステルス機能が付いているタイプがあり、ステルス機能を利用すると通信機器からアクセスポイントが見えないように設定することができます。
あくまでアクセスポイントが外部から見えなくなるだけなので接続自体は可能ですが、それでもアクセスポイントを隠すことで他人の不正アクセスを防止できるようになります。
その一方で、SSIDのステルス機能が働いていると起動しなくなっていまう端末も存在するので、社内でそういった端末を私用していないかを確認してから導入する必要があるといえるでしょう。
社内ネットワークで利用しているSSIDが外部から見えるのはあまり好ましくはありません。
ゲストWiFi機能があるものを選ぶ
ゲストWiFi機能(ゲストポート)とは、来訪者向けに一時的なインターネット接続を可能とする機能のことをいいます。
オフィスには取引先が来訪する機会もあるかと思いますが、社内のSSIDへの接続を許可してしまうと万が一の場合にデータを不正利用されてしまう可能性もゼロではありません。
ゲストWiFi機能を活用すれば、一定時間だけ個別のSSIDを割り当てることができるので、社内ネットワークとは切り離した状態でインターネットへの接続が可能となります。
来訪者に備えて、ゲストWiFi機能が付いたWiFiルーターを選ぶようにしてください。
ゲストWiFi機能は来社商談等がスムーズに進みやすくなります。
Wi-Fi通信規格が11ac・11ax対応を選ぶ
WiFiルーターには、Wi-Fiの通信規格があり、最新のものを選べば選ぶだけ通信速度が速いです。
Wi-Fi規格 | 流通 | 最大速度 |
---|---|---|
11ax (Wi-Fi6) | 最新規格 2019年〜 | 9.6Gbps |
11ac (Wi-Fi5) | 主流 2014年〜 | 6.9Gbps |
11n (Wi-Fi4) | 古い規格 | 300Mbps |
11g/11b/11a | もっと古い規格 | 54Mbps |
10年以上前のWiFiルーターの通信規格は、IEEE802.11n/g/b/aが主流で、WiFi通信時の通信速度は1Mbpsの光回線を引いていても最大300Mbps程度でしか通信できませんでした。
しかし2014年以降に11acという通信規格になってから、ギガを超え最大通信速度は大幅に向上しているので、最低でも11ac対応のものを選ぶことを推奨します。
ただ、現在販売されているWiFiルーターが基本11ax対応なので、予備知識として入れておいていただければと思います。
デバイスが古いと最新の通信規格でも古い通信規格で通信をする
WiFiルーターを最新規格にしても、デバイス(PC・スマホ等の機器)側のWi-Fiアンテナも11ac/11axに対応していないと、旧規格で通信を行うので、WiFiでの通信は遅いままです。
見極める目安は、6~7年ほど前のデバイスならほぼ11ac対応、2019~2020年以降のデバイスならほぼ11axに対応しているので、今のデバイスはほとんど11acに対応しているはずです。
ビッグオフィスや間仕切りが多い事務所はメッシュWiFiを選ぶ
WiFiルーターから飛ばせる距離には限界があります。
一概に何メートルなら大丈夫とは言いづらいですが、電子機器の多い事務所は家庭よりもWiFiの電波が飛ぶ距離が少なく、壁や間仕切り等の障害物があるとWiFiが弱くなる場所も出てきます。
それを解消してくれるのがメッシュ型WiFiで、中継機(アクセスポイント)を増やすタイプに似ていますが、中継機の場合は通信する機器が中継機に固定してしまうので、親機に近いところでも中継機につながってしまうのでから安定しない可能性もあります。
更に、中継型は親機に常時処理負担が掛かっている状態なので、利用人数に合わせて親機のスペックを高いものにする必要があり、スペックが低いと不安定になることもあります。
メッシュWiFiは1つのSSIDを使用して、メッシュWiFiで構築されたネットワークなら、どのWiFiルーターでもネット通信ができるので、スマホやタブレット等の移動しながら使いたいデバイスでの使いやすさが段違いです。
ちなみに、中継型のように親機側に負荷がかかりにくい仕組みであり、そもそもWiFiルーターとしてのスペックが高いこともあり、そこそこのスペックで構築してもそれなりの速度が期待できます。
1人オフィスならホームルーター(置くだけWiFi)も検討の余地あり
モバイル回線を使用するホームルーター(置くだけWiFi)も、1人でしか利用しないのであれば、工事不要で毎月の月額も安く抑えられて便利です。
通信速度も、光回線並みの速度が出ることも多く、快適に利用できている人が多いのも確かです。
また1人オフィスではあるものの外出が多い方は、ポケット型WiFiの利用もありです。
オフィス(事務所)におすすめのWiFiルーター5選
ここまでにご紹介したポイントを踏まえて選んでもらえれば、オフィスで運用するのに最適なWiFiルーターが選べるようになるでしょう。
とはいえ、豊富な種類のあるWiFiルーターの中からオフィスでの運用に最適な機種を自分で見つけるのは大変です。
そこで、数あるWiFiルーターの中でも、特にオフィスでの運用におすすめのWiFiルーターを5つピックアップしてご紹介していきます。
購入型でおすすめのオフィス向けWiFiルーター3選|ネットワーク管理者がいる場合
本章でご紹介するWiFiルーターは、SSIDを独自のものに設定するだけでなく、パスワードも変更できたり、ゲスト用アカウントの作成等の設定が可能です。
ネットワーク管理者がおり、セキュリティーを担保できる場合のみ購入をおすすめします。
【5人以下の小規模オフィス向け】NEC Aterm AM-AX5400T6
- 最新規格の「Wi-Fi6E(IEEE802.11ax(6GHz帯))」に対応で、2402Mbps(6GHz)4804Mbps(5GHz)+574Mbps(2.4GHz)の高速通信が可能
- NEC独自の技術「ハイパワーシステム」搭載で広範囲に渡ってWi-Fi電波の送受信が可能に
- 同時接続台数は最大36台で、バンドステアリングによってWi-Fiの混雑状況を回避して快適なネット接続を実現
- 最新の情報セキュリティ規格「WPA3」に対応で社内データの安全性を確保
筆者が最もおすすめする、小規模オフィス用WiFiルーターは、NECの「Aterm WX5400T6」です。
5GHz帯で最大4804Mbpsもの超高速通信に対応し、36台までの同時接続を実現しています。さらに最新規格である、6GHz帯のWiFiも利用可能です。
またNECの独自技術「ハイパワーシステム」を搭載したことで広範囲に渡ってWi-Fi電波の送受信が可能で、広いオフィスで運用する場面には最適です。
さらに、最新の情報セキュリティ規格「WPA3」に対応している数少ないWiFiルーターなので社内データの安全性も確保されています。
5~7人以下の小規模オフィスで購入するWiFiルーター選びで迷ったときは、最上位機種から3番手に位置する、本機種を選んでおけば間違いはないでしょう。
メーカー | NEC |
型番 | PA-WX6000HP |
最大通信速度 | 5GHz帯:4804Mbps 2.54GHz帯:1147Mbps |
同時接続台数 | 最大36台まで |
マルチSSID機能 (ゲスト用WiFiが作れる機能) | 有り |
WiFi規格 | IEEE802.11ax/ac/11n/11a/11b (2.4GHz/5GHz/6GHz) |
メッシュ機能 | あり (最大9台までメッシュ可能) |
価格 | 22,000円 ※アマゾン販売価格 |
【7人以上のオフィス向け】ASUS RT-AX5400
- 最大88台までの同時接続が可能なモンスター級のWiFiルーター
- 「Wi-Fi6(IEEE802.11ax)」の対応で、理論上は最大4804Mbpsの速度でインターネットが利用可能
- 企業での運用を目的とした高いセキュリティ機能やオフィス内で各機器を快適に利用するための様々な機能が搭載
- ネットワーク管理者が運用しやすくなる柔軟な管理手法を多数用意
様々な機能を活用しながらネットワークの管理を厳密かつ簡単に行いたい法人・オフィスにおすすめのWiFiルーターが、ASUSが販売している「RT-AX5400」です。
この無線LANルーターは「AiProtection」によるセキュリティーの簡単な強化、VPN接続の設定のしやすさ、ルーター内の設定画面のUIの分かりやすさなど、ネットワーク管理者が柔軟な設定を行えるように豊富な機能が搭載されています。
専門的な知識が必要とはなるものの、最適な設定でWiFiルーター1台でできるので、社内のネットワーク管理を徹底的に行いたい法人には最適な端末です。
メーカー | ASUS |
型番 | RT-AX5400 |
最大通信速度 | 最大4,804Mbps |
同時接続台数 | 100台まで |
マルチSSID機能 | 有り |
WiFi規格 | IEEE802.ax/11ac/11n/11a/11g/11b (2.4GHz/5GHz) ※6GHzは未対応 |
メッシュ機能 | あり |
価格 | 24,000円 ※Amazon定価 |
【20人以下で間仕切りの多いオフィス向け】SXK30
- ネットギア社製の法人用メッシュWiFiで最大1775Mbpsの速度に対応
- 同時接続台数は60台
- メッシュWiFiだから間仕切りの多い事務所でも安定する
- 最新セキュリティーWPA3対応
- ビジネス用システム「Orbi Pro WiFi 6 Mini」で速度と接続の安定性が良い
- マルチSSID機能、VLAN対応、ゲスト機能搭載で幅広い運用が可能
- メッシュWiFiで中継機を置くより設定が簡単
- 日本語対応のテクニカルサポートがある
- 料金が非常に安い
ネットギア製のメッシュWiFiは、無駄を省いたコストパフォーマンスの高いメッシュWiFiとして一定の地位を確立しています。
実際に料金は2万円以下で国内の家庭用で流通している、BUFFALOやNECとスペックは変わらず、本当にコスパが良いWiFiルーターに仕上がっています。
この商品だけで見ると料金は高い様に感じますが、メッシュ利用する想定で無線LANルーター3台セット価格なので、実は1台あたりの料金は抑えられています。
メッシュWiFiの利点は何より、中継機を置くより簡単かつ安定した通信が安価でできる点なので、高額なWiFiルーターを購入して試すより確実なものだとも言えます。
メーカー | ネットギア |
型番 | RBK853-100JPS |
最大通信速度 | 最大2,402Mbps |
同時接続台数 | 100台以上 理論上の最大は253台 |
マルチSSID機能 (ゲスト用Wi-Fiを作れる機能) | 有り |
WiFi規格 | IEEE802.11ax/11ac/11a/11n/11g/11b (2.4GHz/5GHz) |
メッシュ機能 | あり |
価格 | 49,800円 ※Amazon価格 |
【20人以上のオフィス向け】WAB-M1775-PS
- エレコム社製の法人用WiFiルーターで最大1775Mbpsの速度に対応
- 同時接続台数は最大256台と社員数の多い法人オフィスや学校等にも最適
- 最新セキュリティーWPA3対応
- 接続端末間の動画再生やデータダウンロード時間のばらつきを抑える「平等通信機能」搭載
- マルチSSID機能、PoEパススルー機能、ゲストWiFi機能搭載で幅広い運用が可能
- オプション外付けアンテナで電波環境向上可能
- 安心の3年保証でユーザー登録をすればさらに2年間の保証延長が受けられる
費用を安く抑えつつも高性能な法人用WiFiルーターが欲しい人におすすめなのが、エレコム社製の「WAB-M1775-PS」です。
最大1775Mbpsの通信速度に対応で、同時接続台数は最大256台と大量!並大抵の使い方では速度が低下することはないでしょう。
また、マルチSSID機能やPoEパススルー機能、ゲストWiFi機能といった豊富な機能を搭載しており、手軽にマルチな機能を利用できる利便性が売りといえます。
更に、端末ごとに通信速度が違うなどの、ばらつきを抑える「平等通信機能」を搭載しているので、常に安定した利用が可能です。
また、購入してから3年間はメーカー保証が受けられることに加え、ユーザー登録をすればさらに2年間の保証期間を延長できます。
コストパフォーマンス重視で法人用WiFiルーターを選びたい人にうってつけの端末と言えるでしょう。
メーカー | ELECOM |
型番 | WAB-M1775-PS |
最大通信速度 | 最大1775Mbps |
同時接続台数 | 256台まで |
マルチSSID機能 | 有り |
WiFi規格 | IEEE802.11ax/11ac/11a/11n/11g/11b (2.4GHz/5GHz) |
価格 | 44,800円 ※メーカー標準価格 |
サービス型のオフィス向けWiFiルーター2選|ネットワーク管理者なしの場合
社内にセキュリティー的知識をもったネットワーク管理者が置かない場合、管理を含むサービス型のオフィス向けWiFiルーターを選ぶのがおすすめです。
ここではおすすめの2サービスをご紹介いたします。
【おすすめ】ギガらくWi-Fi(NTT)
- NTTが提供する安心のオフィス向けWiFiルーターサービス
- 人数や性能に応じてプランを選べる
- 社内ネットワークのシステムを変更することなく簡単に導入できる
- ゲストWiFi機能やFacebook連携など、豊富な機能が標準搭載
- 導入時の初期設定からトラブル対応、WiFiに関するヘルプデスクなどのサポートは365日いつでも対応
NTTグループが提供する一体型のWiFiサービスが「ギガらくWiFi」です。
ギガらくWiFiは申し込みをすると設定済みのWi-Fiアクセスポイント装置が送られてくるので、電源コードとLANケーブルを差し込むだけですぐに使えるようになることが特徴です。
また、導入時の初期設定から利用開始後のトラブル対応まで、全体を通して365日のサポートが受けられるので安心してご利用いただけます。
公式サイト内には実際にギガらくWiFiを導入している企業の活用事例が掲載されている他、活用シーンに合わせたモデル料金もわかりやすくまとめられているので、導入後の利用イメージがつかみやすいと言えるでしょう。
何よりNTTグループのサービスという安心感があるので、自社にネットワーク管理者を置かずに法人用WiFiルーターを設置したい企業にはおすすめのサービスです。
ハイエンド6プランの場合 | |
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プラン内容 | ・接続端末限定 ・SSID別のアクセス制限 ・通信帯域設定 ・電波オンオフのスケジュール ・来訪者向けWi-Fiインターネット ・Facebook Wi-Fi ・Japan Wi-Fi連携 ・無線マルチホップ ・電波出力自動調整 ・ブラウザ認証(メール&SNS) ・ダッシュボード(利用状況表示画面) ・指定アプリケーションブロック ・アプリケーション帯域制御 ・指定Webサイト表示 ・接続ユーザー認証 ・お客さまサーバー連携 その他のプランもあり ・ハイエンドプラン、ライトプラン等 |
月額料金 | NTT東日本:4,180円(24か月間の最低利用期間あり) NTT西日本:3,630円(5年契約) |
最大通信速度 | 2,400Mbps (IEEE802.11axにて接続時) |
同時接続台数 | 100台 |
WiFi規格 | IEEE802.11ax/ac/11n/11a/11g/11b (2.4GHz/5GHz) |
備考 | ご利用には、フレッツ光などのインターネット接続サービスおよびプロバイダサービスのご契約が必要です。(ネット環境がすでにあるなら不要) |
※ご利用環境(インターネット接続回数や端末機器の仕様など)や回線混雑状況などにより大幅に低下することがあります。
※お客さまのご利用環境によって、同時接続端末台数は変わります。
ビジネス Wi-Fi(USEN)
- USENが提供する運用・管理一体型のオフィス向けWiFiルーターサービス
- 豊富な拡張機能と安心のサポートをリーズナブルな価格で利用可能
- 企業向け無線LANマーケットシェアで上位に位置し40,000社を超える導入実績がある
- 他社の導入事例が掲載されているので活用シーンを想定しやすい
ビジネスWi-Fiは、USENグループの「USEN ICT Solutions」が提供する一体型オフィス向けWiFiルーターです。
企業向け無線LANのマーケットシェアで上位をキープしており、約40,000社を超える導入実績を誇っていることが特徴です。
リーズナブルな価格でありながらも豊富な機能が標準搭載されているサービスで、自社に合わせて様々なオプションを付与できます。
他社の導入事例が公式サイトに掲載されているので、活用シーンをより明確にイメージしやすく、導入前の不安を払拭してくれるサービスだといえます。
プラン内容 | オフィスで利用するためのセキュリティや サポートを備えたビジネスモビリティに特化したサービスを 一元管理で受けられるサービス |
月額料金 | 2,200円〜 |
最大通信速度 | Aruba AP-505:最大1500Mbps |
同時接続台数 | 最大256台 |
WiFi規格 | IEEE802.11ax/ac/11n/11a/11g/11b (2.4GHz/5GHz) |
備考 | 事務手数料500円+AP機器代32,600円〜+工事費用が必要 |
光回線をまだ引いてないなら先に光回線が必要
法人向けWiFiルーターを設置するにあたって、必要不可欠なのが固定インターネット回線です。
インターネット回線にはCATVやモバイル回線などいくつかの種類がありますが、法人が事務所で運用するのであれば光回線サービスが必須と言えます。
とはいえ、たくさんの種類がある光回線の中からどれを選べばよいかわからないという人も多いかと思うので、筆者がおすすめするオフィス向けの光回線についてご紹介いたします。
オフィス(事務所)なら!フレッツ光が一番融通が利く
オフィスで運用するのであれば「フレッツ光」が一番融通が利く使いやすい光回線といえます。
その理由は、ネット回線としての品質だけでなく、ビジネスに欠かせない電話回線の組みやすさもピカイチだからです。
特に電話回線を2回線以上必要なら、個人契約の回線では対応ができず、連番登録等の兼ね合いも考えると、法人回線一択となります。
また業務に活用するインターネット回線であれば、不自由のない速度で利用できることはもちろん、万一トラブルが発生した場合のサポート対応まで考慮しておく必要があります。
フレッツ光は、旧来から数多くの法人で導入されていることから活用事例などの豊富なデータが取り揃えられており、自社に合わせた最適なプランでの運用がしやすいことが特徴です。
なぜコラボ光ではなくフレッツ光なのか!コラボ光は制限が多い
今でこそドコモ光やソフトバンク光といった数多くのコラボ光(フレッツ網を使用したプロバイダ一体型の光回線)が登場していますが、これらは基本的に個人向けのサービスなので法人での利用には不向きです。
- 固定IPにしづらい
- 多人数での利用時に遅くなりやすい
- 法人専用の回線網が使えず不安定になることも
- 光電話の組み合わせができないことが多い
- 電話回線数が増やせない
- サポートが受けにくい
特に、法人が利用するべき固定IPや、光電話の特殊なオプション等を組めなかったり、IPv6にしても速度が遅かったりすることもあり、なんだかんだで不便になる部分が非常に多く厄介です。
法人がフレッツ光を導入しようとすれば、基本的にはNTT内の法人担当者が窓口に付いてくれるので、過去の事例などから実現可能な範囲内でプランのチューニングも行ってくれるでしょう。
これらの理由から、業務に活用するための光回線を選ぶなら断トツで「フレッツ光」がおすすめです。
フレッツ光には別途プロバイダの契約が必要ですが、固定IPの必要性や、サポートの強さなどを踏まえて、プロバイダを選ばれることを推奨します。迷った時は代理店に相談すると良いでしょう。
ただ、固定IP等の機能や電話回線数・どんな使い方をするか等を踏まえて、代理店と相談の上、プロバイダを選ぶことが大切です。
ちなみに光回線の代理店は数多くありますが、料金自体は変わらないので、コンシューマー向け・法人向けで実績豊富な株式会社NEXTに相談した方が話も早くまとまるので手間も少ないです。
まとめ
これから自社のオフィス内にWiFiルーターを設置する場合は、セキュリティーの知識があるネットワーク管理者がいるなら、家庭用ではなく法人向けの業務量WiFiルーターを購入するようにしましょう。
その理由は、家庭用WiFiではそもそものスペックが足りなかったり、セキュリティ面で不安が残ったりと、様々な場面で問題が浮き彫りになる可能性があるためです。
ただネットワーク管理者がいないのであれば、セキュリティーの担保が難しいので、ギガ楽WiFi等サービス型のWiFiを利用するのが好ましいです。
ぜひこの記事を参考に、自社にピッタリのWiFiルーターを選んでみてくださいね!